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短歌練習帳38

短歌練習帳38 吉田隼人さんの短歌を読んで私が詠んだ歌

旧仮名 退廃的な美しさ

勉強をやらずに大の字になつて将来のこと考へてゐる

つまらない人生だなと振り返り女のことを考へてゐる

このままぢや地獄に落ちる気がしても女のことを考へてゐる

美しい死にかたが良い新月の夜中に池で溺れ死ぬとか

俺もまたアポトーシスの一部なり俺が死んでも皆が生きる

なあ俺の染色体の一本をちぎつて鳥の餌にでもして

ちぢこまる体をさらに小さくし冬をかすかに乗り越へてゆく

開けたままの口が乾いてゆくことを他人のように見守つてゐる

転がつた蝋燭立てを蹴飛ばして地に落ちた栄光に涙を

踊ろうか割れた硝子で手を切って黒いドレスを紅く染めれば

銃口からでた芽はやがて花となり戦場だった場所を彩る

この骨はなんの骨かも分からずに拾い集めて海へ葬る