さはらやの倉庫 短歌と愚痴と雑記

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短歌連作 「藤の花」

藤の花

正岡子規 連作「藤の花」を思って

藤の花私の枕にないけれどぼんやり見える外への焦がれ


藤の花燃えろよ燃えろたましいを殺さぬために叫び続ける


夏までは生きてていたい 藤の花散れば私も忘れてしまう


畳にはペットボトルの転がって儚い藤の花には水を


いつか見た母と父との藤の花南へ走った車内の青空


井戸水を知らない私、藤の花その身は地下へ地下へともぐるか


友達にもらった塗り絵だけ残る色鉛筆で塗る藤の花


藤の花君は幸せ知っているから淡くなる紫の色


玄関に置かれたじょうろ幻想の藤の花にも与える夢を


もうどこにもいないの藤よ藤の花真冬のここは雪さへ降らず