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さはらやのブログ 詩と短歌 時々自分のこと

詩と短歌とその他もろもろのブログ twitter @0ya5udon

短歌 山登り

山登り

踏み出せば山は静かにさざめいて僕の頭を優しくなでる

木陰から見える街には人がいることも知らずにふぅとため息

立ち止まり見上げれば空こんなにも青いとなんかおもちゃみたいだ

すれ違う人の視線を気にせずにいられる山の居心地はよい

踏みしめる土と会話をするようにねぇこの山は何歳だろう

風たちが火照った頬をなでるからくすぐったくて思わず笑う

僕は今躁鬱病にかかってて死にたいんだよ山はうなずく

死ぬのって怖いのかなと思うけど生きているのもけっこうつらい

生きている人は怖くて山登りするなら一人がいいねと話す

不甲斐ない僕でも風は平等に吹いてくれるよだから大好き

止まらない涙と嫌悪を癒すにはどうすればいい落ち葉は落ちる

腐葉土の柔らかいのを踏んだとき泣きそうになるどうにかしてよ

発病は恐怖発作が原因で今はうつだよ風は透明

リチウムが効き始めたらもう少し元気になるかななりたいよ風

サボってる言われてもただ黙るだけでも僕にしか僕は守れぬ

小さくてオモチャみたいな街を見て嬉しくなってあーと叫ぶ

頂上に行けなくていいただここの空気に触れていたいと思う

もう僕はひとりぼっちだ鳥たちのつがいは高く高く飛んでく

やる気とか言う前のこと生きていく気力を木から分けてもらった

下界には戻りたくない愛してる人も家族もいるのだけれど

わがままはここなら言える場所があるそれは山とかインターネット

僕にだけ言える本音を山びこにしながら風と共有をする

手のかかる人間だから地団駄を踏んで生きると死ぬと叫んだ

これからも生きるも死ぬも選べないただ今ここを過ごすだけだろう

偉大なる自然のそばに寄り添えば畏怖がこみあげでてくる涙

いつまでもぼーっとしてたい山と川、風と空とにくるまってたい