さはらやのブログ 詩と短歌 時々自分のこと

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詩 「免疫」

わけのわからない免疫の講義を聞きいていると外国の詩(うた)を読んでるみたいな錯覚にとらわれる。T細胞は山の向こうの丘の上の城の王子。B細胞はこの前徴兵でつれていかれた兄たち。私は補体で戦争に駆り出される毎日だ。ふと気付くと講義室はイギリスの田舎の草原に代わり、隣には傭兵になったマクロファージ(かつては私の友)が盾と槍を持って立っている。
前屈みの少し卑屈そうな教授はいなくなり、敵(とおぼしきもの)がわらわらと集まってくるばかりだ。これはいったいなんなのか。分からない。だか、私も剣を取って戦う時が来たのだ!それだけは分かる。
私が敵を捕獲している好きに傭兵が私ごと敵に槍を刺す。私は死ぬがそれもかまわないのだ。生と死などここではほんの少ししか意味を為さない。
この国が生きるか死ぬか、この星が破滅するかしないかが問題なだけだ。
私は死んでもとのアミノ酸へと分解されていく。ああ、さらば戦友たちよ、また新しい私ができるまでの別れだ。