さはらやのブログ 詩と短歌 時々自分のこと

詩と短歌とその他もろもろのブログ twitter @0ya5udon

短歌 37首 「食卓の一年」

食卓の一年

1月

お雑煮の
湯気につられて
起きてくる
君に今年も
幸あらんことを

元旦に
おせち料理を囲むとき
いただきますと今年もよろしく

七草
粥の優しさ身にしみて
正月太りをしみじみ思う

2月

豆まきを
最後にしたのはいつだろう
隣の子らの
笑い声を聞いて

いつからか
恵方巻きを
買ってきて
もくもく食べる
君を見るのは

ミカンとも当分おさらば
この冬もこたつとともに
お世話になった

3月

ちらし寿司
桃の節句のお祝いに
色とりどりの春風模様

ひなあられ
そんなにボリボリ食べてたら
お内裏様に怒られますよ

4月

桜餅を食べていたら
少し分かる
桜に住んでる
毛虫の気持ち

おにぎりを
頬張る君の
ほっぺたは
今にも落ちそう
ああ、食べたいな

5月

旬だから
鰆の塩焼き
スーパーで
手に取るように
分かる君の笑み

鯉のぼり
五月人形
柏餅
ちまきも添えて
君のお祝い

6月

紫陽花の
上に小さなカタツムリ
一緒に食べる?
早めのアイス

じめじめと外は確かにしてるけど
そんな顔して
食べていないで


晩御飯
カレーライスと
らっきょうと
机の上の
幸せの味

7月

そうめんを
ゆでる暑さに
汗たらす
あなたの横顔
格好いいよ

吸い物が
おどろくほどに
美味しくて
一葉入れた
裏の三葉

8月

暑すぎて
なにもする気が起きないが
腹が減るのは人の性なり

種飛ばし
どちらが遠くに飛ばせるか
競っていたら
げんこつ2つ

しとやかに
スイカの種を
取るあなた
ばりばりばりと
噛み砕く私

かき氷
眉間にシワを寄せながら
それでも君は食べ続けてる

9月

煎餅を
噛み砕く音を聞きながら
今週もまた笑点の時間

夕方が
まだ暑き頃
袖まくり
君と見た月
秋の名月

団子食い
酒を一杯やりながら
今夜の月に
あの頃を重ねる

10月

ドングリを頬張るリスをみてあなた
私に似てると
真顔で言うな

サンマとは
秋の刀の魚(うお)と書き
まさしく形の美しきかな

大根をきる君の背をじっと見て
飯が出てくる幸せを思う

はてしなく広がる青空
どこまでも
まるで私の食欲みたい

11月

通りすぎた
カレーの匂いにふと思う
今日の夕飯
カレーがいいな

お腹一杯
食べても必ず
別腹ね
デザートじゃなくて
鍋の雑炊

甘酒が
美味しい季節に
なりました
君は生姜が
嫌いだったね

12月

ただいまの
声と一緒にやって来た
ケーキの箱に笑顔を返す

鍋囲み
肉はないかと言う声に
「卵ならある」
今日はすき焼き

年越しの
準備も終わり
そばを食べ
今年が音を
たてて去ってく