さはらやの倉庫 詩と短歌 

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短歌練習帳20 石川美南

短歌練習帳20 石川美南を読んで私が詠んだ歌なんかブリティッシュロックになった話リビングのイスの真下に転がつた豆はどこかへ消えてしまつた午後二時に右足だけが動き出すクマのプーさんつぽいぬいぐるみばあちやんのそのばあちやんのばあちやんが買つた言…

短歌練習帳19 光森裕樹

短歌練習帳19 光森裕樹を読んで私が詠んだ歌君からはただの黒点なのだらうワツクスつけし俺の黒髪恋なんて微積分では解けずして俺の専門分野ではないどうしてもマイナスねじが必要で吹雪の中を駆け回る俺ちよこまかと動きまわつて一生を終える気がして飛び乗…

短歌練習帳18 澤村斉美

短歌練習帳18 澤村斉美を読んで私が詠んだ歌いいのができる 雑になりがち なまり色した空だから気を緩め仏頂面で通りを歩く寝る間際ケータイ灯で照らされた私はとても黒い物体永遠にまわる誰かの鼻歌が僕をおとしめようとたくらむ眠れない夜の頭痛を守り抜き…

短歌練習帳17 田村元

短歌練習帳17 田村元を読んで私が詠んだ歌地方大学生としての短歌レポートを提出する日その朝に書く大学生という生き物は上京をした友達のあか抜けた白スカートは汚れが目立つ髪の毛を巻いている子に若干の劣等感を持つ一限目ノーメイク出掛ける時に爪の先ほ…

短歌練習帳16 齋藤芳生

短歌練習帳16 齋藤芳生を読んで私が詠んだ歌山と川しかない街と皆言いていとおしそうに岐阜城を見る何しとる言われ答える「岐阜の漢字の使い道考えとるの」春に咲く蓮花続いて柿畑どこまでもある田舎と空と駅前の金の信長像だけは恥さらしだと私は思ふ外に出…

短歌練習帳15 黒瀬珂瀾

短歌練習帳15 黒瀬珂瀾を読んで私が詠んだ歌文語とアルファベット 禁忌 破滅 まだ誰も知らぬセカンドインパクト知りて映画館(シアター)から出ずる夜隻腕の熊はチェーンを外されて図書室(ライブラリー)にただ鎮座をす乳母子(めのとご)に憧れをもつ友に咲くひ…

短歌練習帳14 兵庫ユカ

短歌練習帳14 兵庫ユカを読んで私が詠んだ歌つよくうまい あとで要見直し 猫の背をさわったことのない指で左カーブのハンドルをきる寂しさに包まれている優しさを全部吐き出したような夕暮れあまりにも直接的な温かさ風呂はお猿にもどって入る悲しさを背負っ…

短歌練習帳13 内山昌太

短歌練習帳13 内山昌太を読んで私が詠んだ歌日常に風景を入れ込む 日常に感情を入れ込む おとで、文語にする すりきれた枕カバーを交換しいつもと同じ頭をのせるもう二度と持ち歩かない土佐犬のキーホルダーを捨てる勇気だ快速に乗ってる人と僕たちの違いは…

短歌練習帳12 岡崎裕美子

短歌練習帳 岡崎裕美子を読んで私が詠んだ歌絶対に会わないだろう人と会いキスをしてからサヨナラをする経験のひとつとしての恋人と時々メール 時々電話はちみつをグレープフルーツにかけているとき君に好きと言われたもう誰も信じないから深いキスしてもい…

短歌練習帳11 今橋愛

短歌練習帳11 今橋愛を読んで私が詠んだ歌たすけてと 言った誰かがわからずに まわりをみて ああ、そうかわたしかきゃんどるの ひかり ゆれてもゆれても ね わたしの顔はしろいままです真夜中の とけいの音と 私のこどうかさなって こっちみないでうれしいこ…

短歌練習帳10 笹公人

短歌練習帳10 笹公人を読んで私が詠んだ歌どりふと都市伝説を足して2で割った感じ 三丁目の夕日 よしもとしんきげきねぇ私、綺麗?と言ってきた人にポマードと言う人だけで飲み会頭上から金ダライとか落ちてきてボケれる人に育ってほしいのりとかがなくても…

短歌練習帳8 松野志保

短歌練習帳8 松野志保を読んで君のいる場所を思って唇を強く噛みすぎ滲んだ世界砂風に粗布をまといて君が行くシルクロードの上に雲なし錆び付いたねじをまわしているような手つきで僕は口紅をぬるこんなにもわかり合えずに僕たちはまだ公園のブランコにいる…

散文 「重なる世界」

重なる世界 重なる世界目が覚めると家の前の道が人で溢れかえっていた。あわてて2階へ行きベランダから見ると道という道が人で溢れ返っている。 旗を持っている人もいる。 デモ隊だろうか。全ての人が東を目指してゆっくりゆっくり歩いている。 どれだけ遠…

短歌 「Imaginary friend 」

Imaginary friend 君は君、僕の心の奥の方小さな入江に住む白い龍春風が君の鱗にあたるときひかりひかりが空へ散らばるまだ春の水を跳ばして遊んだら君の息吹で焚き火をしようその首は太く冷たくしなやかにdragonの名を僕に教える飛び立てば赤色の屋根どんど…

短歌連作 「藤の花」

藤の花正岡子規 連作「藤の花」を思って藤の花私の枕にないけれどぼんやり見える外への焦がれ 藤の花燃えろよ燃えろたましいを殺さぬために叫び続ける 夏までは生きてていたい 藤の花散れば私も忘れてしまう 畳にはペットボトルの転がって儚い藤の花には水を…

短歌 連作 鳩が飛び立つ

鳩が飛び立つ(59首) 精神科待合室でじっと待つ窓辺のひかりだけが穏やか 精神科待合室でシュミレーション脳みそ腐ってるとか言われます? 淡々と僕の言葉を飲み込んで医者の指にはひとつのリング パソコンで精神科医はカルテ取り僕の目を見てやさしい顔だ …

詩 サランラップの向こう側

サランラップの向こう側いつからか上手に息ができなくて うつむくことが得意になった 青空はサランラップに包まれて さも平然と朝日を包む 傷つけることが怖くてにげている? 違う傷つくことが怖いの 夢見てるサランラップの向こう側 誰かが連れて行ってくれ…

短歌研究新人賞 佳作 そうもんか

そうもんか 佐原八重本を読む君の隣で森になる僕は生まれたての森になる会話する君の横顔耳たぶとほくろの位置が意外と近い県道のベンチに二人 イオンしかない風景と湿った風と手をつなぐことに慣れずにマンホールごとに飼っていた犬の真似するその声で僕の…

短歌 震える手で箸を持つ

震える手で箸を持つ青空があまりに遠く伸ばす手の意味を問う人はもういない冷たいか温かいかも忘れたら希望を想うことも億劫一階の自習スペースで震えてたペンの先までただ怖かった真夜中に国道八号線を行くつらいかなしいこわい たすけて西友の駐車場の隅っ…

詩 嘘つき

嘘つき嘘つきな私嘘つきな私が歩いている嘘つきな私が歩いているところに吹いてきた風嘘つきな私が歩いているところに吹いてきた風にのって運ばれる花粉嘘つきな私が歩いているところに吹いてきた風にのって運ばれる花粉によってくしゃみをする父嘘つきな私…

短歌 光学顕微鏡

光学顕微鏡透明なプレパラートの中央に人だつたもの薄くありけり 心筋の壊死の標本から思うこの人の痛みや苦しみを 笑つても笑わなくてもいつか死ぬことにトイレの鏡で気づく コーヒーは五杯目となりブラツクもミルクも飽きて途方にくれる 大小が不同な核を…

短歌 春のはじまりの一日

春のはじまりの一日さあ、朝だおはよう世界 まわってることを少しは嬉しく思う 鳥が飛ぶ朝の出窓の青空は私が一番好きな絵画だ 透明なグラスにそそぐミルクから草原のあおぐささを感じる 焼きたてのパンの匂いをほおばって溶けたバターとおはようのキス カチ…

短歌 Dream of 1965 in 2017

Dream of 1960s in 2017 さはらや夢見ても過去ほど遠いものはなく傷つきながら弦を押さえる 無視をして通りすぎてく人々もそれぞれ前を見て歩いている 投げられたコインに裏があるように選ばなかった人生がある 啄木はロックを知らず死んでった 中指でさす澄…

短歌練習帳6 横山未来子

短歌練習帳6 横山未来子みずみずしい文語の短歌を作る歌人である。 文語は難しく、硬くなりがちだがとれたてのオレンジのような雰囲気を出せるよう頑張った。夏みかんゼリーを喉へ流し込む君を夏だと言つてもよいか葉桜の木漏れ日のなか振り返る背中に吹いた…

短歌練習帳5 松木秀

短歌練習帳5 松木秀 一歩間違えれば狂歌となりそうな内容をうまく短歌にしている歌人である。 私は、普段時事的なことは短歌にしないので挑戦だった。 以前、時事短歌に挑戦したときは全く歯が立たなかったのだが、今回は形だけでも作ることができた。また、…

短歌練習帳25 山崎聡子

短歌練習帳25 山崎聡子を読んで私が詠んだ歌過去通学路の縁石の上歩くのが上級生の特権だった放課後に蛇口を反対向きにして出てきた水は透明だった雨の日のプールにつかる瞬間の雨となりゆくような衝撃夜祭りの最後に買ったリンゴ飴転んで砂にまみれてしまっ…

短歌練習帳9雪舟えま

短歌練習帳9 雪舟えまを読んで私が詠んだ歌シャッターが八分の五おりている商店街が私は好きだどこまでも普通の顔を見せている街の排水溝にペガサスチョコレートあげるっていうその手からもらうっていうこの手まで愛味噌汁の具が大根であったとき気付かない…

短歌練習帳7 しんくわ

短歌練習帳7 しんくわしんくわさんの短歌はネプリ歌人のふんどしで連作を読んで衝撃をうけた。 こんなおもしろい短歌って、連作ってあるのかと思った。 連作を作るときはしんくわさんの連作が常に頭にある。 今回は大好きなアルパカで連作を作った。アルパカ…

短歌練習帳3 松村正直

短歌練習帳3 松村正直ロックな歌人だ。東大卒でフリーターだったらしい。 私の中でロックな人は 石川啄木・忌野清志郎・ブルーハーツである。 最後の4首がtwitterでは好評だった。渋いロックが私に合っているのかもしれない。留年をしたらとたんにうるおっ…

短歌練習帳2 中澤系

短歌練習帳2 中澤系実はこの歌人の作風をまねする試みを短歌を始めて一か月半ほどのころにやったことがある。(途中で挫折した) 図書館で桜前線開架宣言に初めて出会った時のことだ。 その時も中澤系の作風で10首を作った。 そのときは画一的に切り取られた…